1.子供が英語ネイティブの発音を身につけられるのはいつまでですか?
子供が英語ネイティブ並みの発音を身につけられる限界年齢は?
何100回と聞かれたことがあります。まず先に結論を言います。
子どもが英語ネイティブに匹敵する発音やイントネーションを楽に身につけるのに最適な年齢は小学校6年生の春休み(中学進学の直前)です。
その理由や仕組みを、私自身の経験から具体的に説明します。

2.子供はネイティブ英語発音を楽に身につけられるって本当?
大人になったらもうネイティブな英語発音は身につけられないから、なるべく子供の頃に早く英語を始めさせ方が良い、と焦る親御さんは大勢います。
大人になっても正しいやり方で必要な量の練習をすれば、十分にネイティブに近い英語発音を身につけることはできます。
ただ、子供のように「マネ」をして「楽に」身につけることができないというのが、大きな違いです。
それに、大人になってから学習によって身につけると、ある程度時間やお金がかかりますよね。
その点、子供のうちにやっておくと、「正しいお手本のマネ」で済んでしまうので、早くて安上がりなんです。
ですから、結論としては、大人になっても英語のネイティブな発音を諦める必要はないけど、子供のうちにやっておくと安くて早く楽にできる可能性が高い、ということです。
私は、嘘も誇張も嫌いなので本当のことしか書きませんが、なるべく多くの人類に希望を持っていただきたいと思うので、気持ちが明るくなって、根拠がある情報を丁寧に書きます。
・いますぐできるxx選
とか
・コスパ最強!時短のxx法
みたいなセンセーショナルな内容や手軽さはなくてすみませんが、
それでも良い方はお付き合いください。

3.語学センスがない親の子でも、子供ならネイティブ英語発音ができる?
音楽とか芸術というのは、基準が明確でない部分が多いので、「生まれ持ったセンス」という曖昧な言葉で片付けるしかない部分もあるかもしれません。
でも、言語にはある程度ルールがあるので、その人の語学の出来不出来について、「語学センス」で片付けるのは無理があります。
英語に関しては、センスよりも、正しい方法とデータベースの蓄積が効きます。
言い換えると、良い音や、良い(正しい)法則を早いうちに身につけることで、俗に言う「センス」のようなものを得ることができます。
と言うのも、英語を正しく使って、正しく発音することができれば通じるので、
気分が良くなり、自信がついて、英語に対して前向きな態度が身について、使う機会が増えるからです。
英語はどれだけ使って、相手の反応を得て、磨いていくのかが勝負、というところがあります。
正しく使うことによって知識もセンスも蓄積されます。
そしてその英語センスや知識は、その子の人格にもなり、後に試験の成績にも反映されるものです。できない言い訳や、教師や親の指導力不足の言い訳として、「語学センスがないから」とか「音痴だから」とか「耳が悪いから」と言った表現を使う人がいますが、本当でしょうか?
何かができない理由や、できるようになる原因を誤解していたら、得られるはずの結果を得られなくなるのでもったいないと思います。
結論をもう一度言います。
英語は、センスではなくて、正しい音や単語、熟語、表現の蓄積によって伸びるものです。
親の語学センスは関係なく、ネイティブ英語発音は身につけられるので、安心してください。

4.小さい頃から英語をやっていた子供の方が有利って本当?
小さい頃から英語をやっていた方がネイティブな発音も身につくし、有利だと思って、まだ日本語も話せない頃どころか、お腹の中にいる時から英語を始める人もいます。
別に早くやってダメっていうことはないのですが、早くやったことの優位性を大人になるまで維持できていない人が多いので、結果としては「やり方次第、維持次第」というのが答えです。
そして、小さい頃英語をやらせていなかった/やっていなかった人に朗報です。
「大人になってからでも正しい方法でその人に必要な量をやれば、あっという間にその差は埋められる」
のです。
これは私の主観ではなく、ここ数十年でずいぶん発展してきた語学教育に関する学術研究でも明らかにされているし、子供英語教育関連の書籍にも多数書かれています。
つまり、結論的には「英語はいつ始めたって大丈夫」ということ。かかる時間やお金には多少差が出ます(笑)が人間は、元々持っている身体的特徴や感性が異なるし、その中のどれが、どのようなスピードで開花するのかは、人それぞれ。
幼少期から英語をやっている子どもが増えています。
お遊びでなんとなく続けてきて身につけた程度の英語は、中学から学問として本気でやったら、あっという間に追いつき、追い越すことができます。
これも、その子どもが幼少期からやってきて、どのくらいの英語を身につけたのかや、その時に持っていた日本語力にもよって違います。また、数字とか運動や芸術方面より、言語よりの才能が高めなのかなど、色々な要因が関係してくるので、断定はできません。
発音についても、子供はまだ舌や口が発達しきっていないので、明瞭で良い発音ができている子は実はそんなにいません。
日本語もそうですよね?
あまり英語の音の良し悪しがわからない大人から見たら「ネイティブ発音」に聞こえるかもしれませんが、実はそうでもないのです。
ある程度母国語が確立し、舌や口全体が発達し、説明を理解できる年齢から始めても十分ネイティブに近い英語発音をできるようになります。
【まとめ】
・有利かどうかは、小さい頃からやっていた英語の質による
・小さい頃に身につけた英語を、うまく大人の英語に移行して維持できているかによる
・小さい頃に身につけた程度の英語は、大きくなってから本気でやれば追いつき、追い越せる
・子供の頃からやらなくても、ネイティブに近い英語発音はできるようになる
5.結局、英語発音矯正はいつまでに始めるのがベスト?
できるできないは、年齢に関係ないと書いてきましたが、いつがベストかと言われたら、間違いなく「中学に進学する前の、小学校6年生の春休み」です。
今回、私が小学校6年生開始を推すのには明確な理由があります。
ちょうど小学校6年生の後半から中学1年生頃までが、思春期です。
これは、とっても便利でお得な神様からの贈り物「英語を学ばなくても真似できる能力」を使い切って、しかもその効果を維持できる最適な時期なのです。
専門用語をなるべく使わずに説明するので、雑な説明になりますが、全ての人類は、生まれた時に言語獲得装(LAD Language Acquisition Device)というものを無償で神様がインストールした状態で世の中におっぽり出してくれます。
この「言語真似し放題装置」が思春期頃に一斉強制没収されるまでは、どのような言葉でも真似してマスターできてしまいます。
(大人は没収されてしまったため、「まね」で英語をマスターすることはできません)
ですから、子供の頃に語学をやらせようとする大人が大勢いるのです。でも、あまり早くやっても、間が空くと忘れてしまうことが多いのも事実。早く始めたら中学で本気で勉強として英語をやる時期まで、それを維持し、中学の英語に引き継ぐがないと無駄になってしまいます。
よく、「小さい頃外国にいたから英語ぺらぺらだったらしいけど、もう何も残っていない」っていう人いますよね。
「子供の頃に英会話やっていたけど中学で英語嫌いになって挫折した」
「子供の頃やっていて上手だったけど、最初の頃英語を舐めちゃって勉強しなかったら次第に落ちこぼれた」
よく聞く話です。
もちろん、うまくいった人もいるのかもしれませんが。
私が言いたいのは、子供の頃から英語をやっていようがいまいが、便利な英語マネ装置がインストールされていて、まだ忙しい中学生活が始まる前の小学校6年生の冬休みが、この装置を使って英語発音矯正効果を一生維持できる人生1回きりのラストチャンスだ、ということです。

6.英語を中1の最初から得意科目にする方法
私は普段、子供に英語は教えませんが、この12月から来年4月上旬に限っては、小6、中学1年生を歓迎します。
私自身が、父から小学校6年生の春休み〜中1の5月くらいまでの間に英語発音矯正だけ済ませておいてもらったのが、本当に本当に大きな資産になっています。
この恩恵を多くの小・中学生に受けてもらいたいと思っています。
通常の発音レッスンメニューに加えて、1年生で習う単語や熟語、混乱して落ちこぼれるトリガーポイントになる表現を、お経のように音読で丸覚えでき特別なメニューも用意しています。
公立で使っている教科書の「ニューホライズン」、「サンシャイン」、「ニュークラウン」、「トータルイングリッシュ」はもちろんのこと、私立で使われている「PROGRESS IN ENGLISH21」にも対応します。
私は私立受験に落ちて公立の中学に行ったので、ニュークラウンを使っていましたが、学校の授業はほとんど無視して(KO英文科卒業の英語の先生の発音が耳を塞ぎたくなるほどひどかったから)、進学塾の教科書と、姉が通っていた私立でも使っていた「PROGRESS IN ENGLISH21」(当時はprogress)を家庭教師の先生に教えてもらっていました。
画像は、語学の老舗名門出版社、アルクから2022年に出していただいた初の中学英語本。
私は「中3英語をおさらいして話せるようになる本」で執筆担当、中1と中2は、英語発音監修させていただきました。
7.小6〜中1の最初に英語発音矯正をするのが最強
英語発音矯正をすると効果があるのは、発音とリスニングだけではありません。単語や文章を覚える効率も上がり、記憶定着の質も良くなります。
英語を小さい頃からやっていても、やっていなくても中学校に入学してからの最初の英語関門は、単語暗記です。
この時点で、間違えたカタカナ発音で単語を覚えるといいことが一つもないし、音を頼りに覚えるという手段が閉ざされるので、単語暗記が非効率的になって、落ちこぼれる原因をつくってしまいます。
いくら勉強しても、その努力から得られる効果は半減。最初からたいへん勿体無いことになるのです。
小学校6年生では、何しろ「マネ」ができるわけですから、歌を歌う感覚で、単語や熟語を正しい発音と正しいリズムで体に染み込ませる教え方をします。
ただし、子供のお遊戯式英語ではなくある程度理屈も理解できるようにし、パターンが変わっても応用できる力をつけるのが私のやり方です。
あまりにも小さい子供だと、この、「応用可能なレベルの説明」ができず、後々に応用が効かない表面的な力だけしか身に付かずに終わってしまいます。理屈がわからない年齢で、限られた範囲で「マネ」によって覚えた音は、大人になってからきちんと再現できない場合が多く、また、その子供が理解できる範囲での習得になってしまいます。要するに、中途半端なのです。
もちろん、パーフェクトにできる子供もいなくはないのですが、ネイティブレベルの発音と、まずい発音の違いを聞き分けられて、それを適切に子供にフィードバックできる大人が四六時中ついているような環境でないと厳しいです。
ここまで、脅し文句ばかり続いてしまったので、そろそろ明るい話をします。
英語発音矯正の力で適切な暗記法を習得すると、他の科目でも応用することができます。
これは、英語力アップに加えて手に入る大きな資産です。
