Hさんは、就職活動真っ只中の大学3年生です。2ヶ月前からTOEICスコアアップを目指して、私の英語レッスンを受講し始めました。どちらかというとおとなしいタイプで、英語は好きだけど得意ではないし、音読なんてほとんどしたことがないHさんの弱点は、単語とリーディングです。
学生全般に言えることですが、TOEICの英語はビジネスの場面に出てくる内容が多く、実際に経験したりその内容を見たことがない大学生にとっては、とっつきにくいのです。たとえば、「企業買収」や「取締役会議」という日本自体を暗記することはできても、背景知識が乏しくて英語で読んだときに、意味をスッと理解できないことが多いのです。それでも、「広告」や「謝罪メール」など、割と身近な分野も出題されます。
そこでまずは、身近なトピックから入る作戦を取りました。最初は日本語から音読しつつ、ビジネスの仕組みまで説明しながら英語を音読するという手法でレッスンを続けました。Hさんは、ソフトな声質の持ち主で、ちょうど百貨店の店内アナウンスみたいな話し方をするので、「デパガ」になったつもりで「この製品広告の文を読んでみましょう!」と、ふってみました。もちろん、具体的な発音方法やポーズの取り方、イントネーションも指導しました。
本人はすっかりその気になり、嬉しそうに何度もデパガ風のスピーチをしていました。間には、よく出る単語や使い方などの説明も織り交ぜました。
5~6レッスンやったころに、学内団体受験(IPテスト)を受験したHさんが、次の日に私のところへやってきて、

(女子大生)
先生、TOEICのリーディングが初めて楽しいと感じました!レッスンで習った単語に出会うのが嬉しいんですよねー
と、報告してくれました。
TOEICの勉強は、本当は結構楽しいものなんですよ。
それは、勉強の方法によって大きく変わります。
楽しいことは、続く。続けると、上達する。とっても簡単な仕組みです。
私は、大学生達にわかるように、ビジネスの仕組みとTOEIC英語の両方をマスターできるような説明やネタをせっせと毎日考えたり仕込んだりしています。私自身も勉強になって、一石二鳥です♪♪♪