英語発音やリスニング、英語学習を頑張っているのに、、、

英語発音を習い始めた人が弱気になったときに思うこと。それは「こんな風に教科書を見たり、先生の説明を聞いたりしながらじゃないとできないことが、本当に英語を話すときに再現できるようになるんだろうか?」という内容のものです。ごもっとも。

しかし、お答えは、「できるようになります」です。

そして、正しい発音(ネイティブスピーカーと同じか、ほぼ近い状態で)と英語を口から出すことができるようになると、必ずリスニング力も上がります。

英語の世界には、日本語にない音が母音、子音の両方においてたくさんあります。そして、発音を習うまではカタカナ音で適当に置き換えて発音していたものを、正しい英語の音で(つまり、発音記号に基づいて)発音しないと通じない大きな原因になります。

「これまであまり考えずに発音していたものを、片っ端から違う音で発音せよ、」と、言われたら、混乱するし、忙しいし、大変だし、、、とパニックになりそうな気持ちもわかります。でも、安心してください。正しい方法で、適切な量のレッスンを受けて、きちんと復習すれば必ず解決します。

英語発音なんて、毎日味噌汁を作るみたいなものです。
料理すらほとんどしたことがなかった時のことを思い出してください。初めて作る時は、出汁をとりながら具になる野菜のあく抜きしたり、油揚げの油抜きしたり、といったことを同時にできず、それぞれの作業を、本を見ながらえっちらおっちらやっていても、毎日やるうちにほとんどの作業が自動化されて、同時進行で色々できるようになり、やがて応用もできちゃうようになり、自分のスタイルになっていく。
それと同じです。
それぞれの作業を、自動化してくっつけて一連の流れにし、それを毎日繰り返して経験を積んでいくのです。
ただ、「正しい自動化」を自力でやるのが発音矯正では特に難しいので、プロにお金を払って習う理由は、この「正しい自動化」のノウハウを買うということに他なりません。

英語発音の本や教材は、20年前に比べたら驚くほどたくさん出回っていて、きっとどれも良く考えて作られているのだと思います。文法とか読解といった分野は、自力で勉強して「できるようになったかどうか」の確認をある程度自分でできるのですが、英語発音に関しては「本や教材を理解してやったつもりだけど、正しい音を出せるようになったかどうか自分で判断できない」という人が多く、実際にそうだという点が厄介です。
そうすると何が起きるかというと、「努力しているのに、成果が上がっているかわからない。成果が上がっているかもしれないけど、確信が持てない」というふんわりした不安に襲われて「この方法じゃないものがいいのではないか」と、考えて浮気をします。

長く英語学習を続けているのに、一向に成果をあげられないとか、あること(リスニング、リーディング、語彙力、発音などその他諸々)について伸び悩んでしまう人の特徴の一つが、「浮気性であること」です。加えて、「見立てが悪い」。
自分にあった、やるべき方法を見出せてないので、巷で売れてる、なんか上達しそう、という学習法や教材にとびついてしまい、成果を出すまで続けていないことが多いのです。逆もまた然りで、自分に合ってない、必要ない方法や教材を選んでいるため、望んでいる効果を実感できず、だから長続きしない。

どっちもよくないのは明らかです。

別に教室の売り込みをしたいわけでもないし、誰彼構わず学習アドバイスを提供するつもりはありませんので誤解をしないでいただきたいのですが、まともな筋のプロの人にちゃんと見立ててもらって、その方法を愚直にくりかえして、他人任せにせず、効果を検証して、日々内容を修正して、また続けてちゃんと学習資産、努力資産を蓄積したほうが懸命です。でないと、中途半端にエネルギーとやる気とお金を投資し続け、いつまでたってもたまらず、英語学習貧乏になります。

私は自分の例でしか話せないので、自分の例を出しますが、社会人になって、1社目の日本企業の時はまだ英語なんてろくにできず、TOEICも630点とかそんなもんでした。
そこから、コツコツコツコツコツコツ、本当に地道に勉強を続け、その勉強方法はひたすら音読で丸暗記、というものが中心で、十年くらいかかってどうにか仕事でも使い物になるような英語力を日本国内にいながら身につけました。そして、今や国際学会の座長や国際サミットのセッションでパネルディスカッションの仕切りだってできるようになりました。
いや、ダボス会議の司会をできるくらいじゃないと本物の英語力とは言わない!とおっしゃるのなら引き下がりますが、、、成果としてはまあまあじゃないかと。
そして、その学習方法の中心にあったのは、常に「英語の音読」です。

他のことはできなかったけど、私が教えるときに使っている「日本人に特化した英語発音矯正方法」を
もう40年近く前に開発した亡き父(杉本 宣昭:通称「スギーズ」)から中学1年生のときに3ヶ月で習った英語発音のおかげで、発音だけは正しくできたので、とにかく英語はその時から何でもかんでも「音読して丸暗記」が常套手段でした。

発音を味方につけていたからこそできた英語学習法。もちろん、それだけではありませんが、中心はいつも発音でした。今もそうです。

英語教育関連の本とかネット記事、宣伝文句で、一年とか二年、ましてや、3ヶ月でできる!とか書いてあるのを信じちゃう人を見ると、嫌われるのを承知で言いますが「図々しいな」と思います。他人の母国語を、朝から晩まで使うわけでもあるまいし、そんな簡単にできるか、っつーの!と。
一年や二年でできるようにならないなら、「やーめた!」っていうことにするのか、 十年かかってもできるようになるまでやるのか。それは、その人次第です。

そんな簡単にできる方法なんてありませんが、楽しくできる方法ならありますよ。私にとっては、それが発音を中心にした勉強方法で、性にあっていたし、成果も出たのでラッキーでした。このようなラッキーをもらったので、自分だけ楽しむんじゃなくて、他にももし性にあう人がいれば、と思ってそれを教えることを仕事にしています。

発音が大事、とか言いたいんじゃなくて、自分に合ってて、必要で、続けられる方法を早いところ見出して続けたら必ずできるようになりますよ。
やらないと、絶対にできるようにはなりません。時間も、それなりにかかります。

時間がかからなそうな方法のトリックにいつまでも引っかかり続けて、一生英語ビンボーで過ごすのか、それをやめるのかは、その人次第だと思います。
なんの救いもない記事ですみませんが、私、嘘つくの嫌いなので率直に思っていることを書きました。

長くなりましたが、1番の近道で確実なのは、プロの手を借りて、あれこれ浮気をしないで正しい方法で適切な量をやる、ということです。

参考になれば嬉しいです。