続・音読の話です。
音読は、解釈ややり方もですが、どんなものを読むかによっても全然効果が異なってきます。

メントール英語発音教室のレッスンでは、まず母音や子音をちゃんと英語らしい音で発音できるようになった皆さんに対して、長めの文章を読んでいただき、文章の中でちゃんと発音やイントネーションを再現する力を付けるために、かなり長めの文章を読んでいただいています。
読む文章は、プロが書いていてかつ内容が安定している内容である必要があります。英字新聞やネットの記事はライターのクセとか、使われている語彙や表現にもばらつきがあるので、基礎をしっかりとしたい方なら教育の素材を作っている会社が監修したものを使うことをおすすめします。

私は「ラダーシリーズ」というものを主に使っています。(動画では、ここ1、2年ぐらいで何人かの人に読んでいただいたものを具体的に紹介しています。)

動画はこちらから

ラダー(ハシゴ)をのぼるようにして一段ずつステップアップしながら読みましょうというアプローチで作られていて、語彙力別に分かれています。
レベル4が大体使用単語が2,000単語。TOEICで言うと600点ぐらいのスコアを持っている人だったらまあまあ読めるでしょうというぐらいの語彙で書いてあります。レベル5は、使用語彙の制限は一応なしということになっていますが英字新聞ほど難しいものではないです。使用頻度が低いマニアックな言葉はあまり使われていませんし、文法的にもわりとベーシックなものを使っているので、高校までの英語をやった人だったらまあ読めるような範囲のものになっています。TOEICが700点以下だとちょっときついのかな…というのは、TOEICはあまり多様な単語というのは使われていなくて、物語とか人物とか企業について語るためにはどうしてもボキャブラリーが足りないところがあるんです。なので700点を取っているからといって簡単に読めるわけではなく、注意が必要です。
私は実は、言語学だけじゃなくブランド価値についての研究者という顔も持っており、ビジネス界隈についてまあまあ詳しいので、経営戦略やブランディング、会社の経営方針や経営哲学とかそういうことも絡めて説明をしながら音読をしています。そうした方がただ単純に英語をのっぺりと読むよりも内容が頭に入ってくるし、とても楽しく読むことができますし、何よりもビジネスの知識がつきます。

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私が一緒に読むことで、「ああ、これは知らなくてもいい単語ですね」とか、「これは非常に出現頻度が低いですが、まあまあこのジャンルでは使われますね」といった感じで、生徒さんの背景に応じて、「あなたにとってはこの単語を覚えたほうがいいですよ」といったことも含めて指導しています。

私は、皆さんと一緒に音読をしながら、「あなたはこれについてどう思いますか?」とか「これはこうですよね」という感じで、ちょっと議論的なものをしながら読んでいます。私たち日本人同士で議論し、英語を音読しながら、こういったものについて自分の意見を持っておくということは、とても良いことだと思います。
自分の意見を発信する訓練もできますし、英語のボキャブラリーも増えますし、音読で何よりも良いのは、その人がその文章の構造をちゃんと分かっているか、文法ができるかということです。ただ単純にモノマネだけでなく、これがこの主語の塊に対してこれが説明になっているとか、そういう文章構造をちゃんと理解しながら読んでいくと、非常に良い力がつきます。

良質な本の音読を通じてリーディング力、発音力、ボキャブラリーを向上させ、同時に自分の意見や考えを形成していくことができます。これにより、英語でのコミュニケーション能力も向上し、さまざまなトピックについて自信を持って話すことができるようになります。

私たちが読む本の中には、さまざまな背景や視点が含まれているため、それらを比較検討することで、より深い理解と知識が得られます。また、議論を交わすことで自分の意見をより明確に表現する力も養われます。このような活動を通じて、私たちは英語のスキルだけでなく、思考力やコミュニケーション力、さらにはグローバルな視野を広げることができます。これが私たちが取り組んでいる音読の練習の価値であり、今後も続けていきたいと思っています。

メントール発音教室では、単純に英語発音の練習をするだけじゃなく、ビジネスのセンスも磨けるようなレッスンをしておりますので、もしご興味がある方は無料体験レッスンにいらしてみてください。