はじめに
このページをクリックしたあなたは、
「国際学会 座長 英語」
などのキーワードで検索した方だと思います。
座長をやることになってしまった、どうしよう。英語に自信がない。座長の経験がない。不安すぎるので、「とりあえず当日どうにか乗り切るために必須の座長が使う英語フレーズを探してみよう。」と考えて検索をしたはずです。
ここでは、最初に国際学会の座長初心者は必ず使えるようにしていくべき英語表現(冒頭のみ)を紹介します。
次に、座長としてセッションを滞りなく司会進行するためのコツを3つ、厳選して紹介します。座長経験者ならではの実践的な内容ばかりです。これさえ覚えておけば、最低限の義務は果たせます。
しかし、わかっただけでは、できるようになりません。座長を任されるような研究者の方であればよく理解していると思います。実際に使ったことがない、声に出したことがない英語は、本番でなかなか口から出てきてくれません。また、自信がないせいか、声が掠れたり小さくなってしまったりして、不明瞭な英語になってしまいがちです。
応急処置で、数レッスンだけでも発音矯正レッスンを受けてみてください。聞き違えるほどクリアで伝わりやすい英語にアップグレードできるので、自信と余裕を持って座長の役割を果たすことができます。
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受講生の声:
Q1 英語は普段使いますか?現在の英語レベルは?
A1 普段は全く使いません。日常会話で使用するような単語や基本的な文法も、学生時代にやったことは残念ながらあまり覚えていませんでした。
Q2 メントール英語発音教室をどうやって見つけましたか?
A2 ネットの検索です。仕事の上で突然に国際学会でプレゼンテーションをすることになりましたが、英語に自信がありませんでした。国際学会に向けた英語レッスンをしてくださる教室をインターネット上で探し、メントール英語発音教室を見つけました。
Q3 今回受講したコースを選んだ理由は?
A3 私の場合は発表までの準備期間も短く、仕事で練習の時間も多く取りにくい状況でした。
オンラインでレッスンを受けられること、自分に合わせてレッスン回数を調整できることが魅力でした。
Q4 受講してよかった点(あれば)
A4 発音、間の取り方、プレゼンで伝えたいことを強調する方法など、丁寧にユーモラスに教えていただき自信につながりました。
「100%の綺麗な発音よりも相手に言いたい事が伝わることを重視しましょう」と、短い準備期間に合わせた目標設定をしてくださいました。原稿を準備する上でのコツやおすすめの参考書など、親身になってアドバイスをくださってとても励まされました。
音声ファイルを送っていただけるので、レッスン時間外の自主練習も有効に行えました。
Q5 講座内容やレッスンで「ここがこうだったらもっとよかった」と思った点(あれば)
A5 特になし
Q6 その他、学会発表の英語対策をしたいと思っている人にメッセージ(あれば)
A6 私は英語に苦手意識があったので、英語による発表で相手に伝えたいことが伝わるのかを不安に思っていました。
レッスンを受けてから実際に国際学会でプレゼンテーションを行って、質問などの反応があった時にはとても嬉しかったです。慣れない言語でも相手に自分の考えを伝えられた手応えがありました。
時間や労力をかけた研究の成果を、言語の壁に阻まれてうまく表現できないのは勿体無いことだと思います。私はレッスンを受けてよかったと実感しました。
1. 国際学会で座長(chair)をやる時の必須英語フレーズ
1-1. セッション開始挨拶の英語フレーズ
おはようございます/こんにちは。
Good morning/afternoon.
セッションxxにご参加いただきありがとうございます。
Thank you for joining [セッション番号とセッションの名前].
1-2. 座長の自己紹介英語フレーズ
私は座長のxxです。xx大学のxxです。
I’m xx ….
このセッションの座長を務めます。
I’ll be ….
1-3. プレゼンテーションの数と制限時間について
説明する英語フレーズ
xx人が発表をします。
There will be ….
制限時間は5分間の質疑応答を入れてxx分です。
Every speaker will ….
残り5分になったらこの赤い紙を見せてお知らせします。
I will alert you ….
※座長ベルを用意してある会場もあるので、ある場合はベルを使い、なければ紙でもなんでもわかりやすいものを各自用意してください。

【私の場合】
座長全員に、名前を掘ったベル(制限時間を知らせるのに使う)が用意してあり、プレゼントされました。国際学会の初日に座長オリエンテーションがあり、そこで配られたけど、私は参加できなかったからあきらめてたら、学会の大会長がわざわざ私を探して届けに来てくれました。忙しいのに、汗かきかき、走ってきてくれて超いい人!
1-4. セッション中の注意事項の英語フレーズ
携帯端末はオフにするか、サイレントモードにしてください。
Please either ….
1-5. 発表者を紹介する英語フレーズ
では本編を始めましょう。
Okay, let’s ….
最初の/次の発表者xxさん、xxについて発表します。
Our first/The next speaker is ….
彼はxxの専門家です。※1
He is a ….
では、お願いします。※2
Mr./Ms/Dr. xx, please.
※1:どのように紹介されたいかについて、事前に発表者に確認しておきましょう。確認することができなかった場合に備えて、プロフィールを自分でサマリーしておくことをおすすめします。発表時間には制限があるので、紹介は多くても1つから2つです。
※2:発表者の呼称は事前に確認しておきましょう。
博士号所持者はDr. 教授ならProfessorと呼ばれたがる人がいて、人それぞれに異なっていす。名前の発音とともにセッション開始前あるいは前日までにメールなどで本人に確認しましょう。
最近の世界的なトレンドとして、Miss.やMrs.という呼称は使わなくなっています。婚姻状況という個人情報が含まれているからです。Ms. (ミズ)と発音したつもりがMiss(ミス)に聞こえてしまっている日本人が多いです。sではなくzに聞こえるように、しっかり息を強く吐いて、有声音の歯擦(しさつ)音を出しましょう。
1-6. 質疑応答の英語フレーズ
質問かコメントはありますか?
Any questions or comments?
誰も質問がないようなので、私から1つ質問させてください。
Since nobody is ….
残念ながら、時間です。
Unfortunately, the time is up.
1-7. 次のプレゼンテーションへ移行する英語フレーズ
xxさん、発表をありがとうございました。
Dr./Mr./Ms., ….
拍手
次の発表者はxxさん、xxについて発表します。
The next speaker is ….
1-8. セッション閉会の挨拶をする英語フレーズ
ご参加ありがとうございました。
Thank you ….
1-9. 番外編:拍手のタイミング
プレゼンテーションが終わって次に移るということの区切りを示す意味でも、座長が積極的に拍手をして盛り上げましょう。
拍手のタイミングは、以下3つです。参加者はいつ拍手していいかわからず、躊躇しているかもしれません。
全て、座長が積極的にリードしましょう。
1.プレゼンが終わった時
2.質疑応答が終わった時/次の発表者(演者)に移る前
3.セッションが終わった時
2. 国際学会の座長として司会進行するためのコツ
英語に自信がない研究者は多くいます。
英語力=研究者としての実力ではないのは明らかです。
しかし、英語力に強いコンプレックスがあると、どうしても英語力のせいで自分の研究者としての実力を過小評価してしまうもの。このような背景から、多くの英語に自信がない研究者が、国際学会で座長をやることになった時に躊躇してしまうのです。
ここからは、他の国際学会ノウハウ系のウェブサイトには書いていない大変貴重な情報ですので、ぜひ実践してみてください。
英語に自信がある方は、そもそもこのページを読んでいないはずなので、特に、英語のプレゼンテーションや、英会話に自信がない方におすすめです。
ノンネイティブの座長に求められているのは高い英語力ではない
日本人がノンネイティブなのは、誰が見ても明らかです。
国際学会にはノンネイティブの人も多数参加します。
座長だからって気張って完璧な英語を話す必要はありません。
もちろん、いっぱしの学者として、良い英語が話せれば理想的ではありますが。
座長に求められているのは重要度順に
1. 滞りなくセッションを司会進行するスキル
2. 発表者が安心して発表をし、学びを得られる環境を作るスキル
3. 参加者が学びを得られる環境を作るスキル
の3つです。
どれも、高度な英語力は不要です。具体的に1項目ずつ解説します。
国際学会chair 役割とスキルと難易度イメージ

2-1. 滞りなくセッションを司会進行するスキル
滞りなくセッションを司会進行するのには、先に紹介した国際学会の座長英語フレーズを順番通りに使って、以下の事を行うだけでOKです。
・セッション開始前に、発表者(演者)のデータ(パワーポイントなど)が準備できているかどうか確認する
・発表者の名前と演題を正しく発音して紹介する
・セッションの開始と締めの挨拶をする
・時間の管理をする
高度な英語は必要ないものばかりであることがおわかりいただけると思います。
2-2. 発表者が安心して発表をし、学びを得られる環境を作るスキル
発表者が安心して発表できる環境を作るのも、座長の大事な役割です。
それぞれの発表が時間通り、プログラムの順番通りに司会進行できているかどうか確認し、時間をしっかり管理していれば大丈夫です。
でも、それだけでは不十分です。
良い座長は、発表者が学びを得られる機会を作ります。
つまり、発表者の研究に対するコメントや質問が来るように場を促すことです。
座長はオーディエンスに質問を促し、質問が出ない時には、座長自ら質問やコメントをして質疑応答セッションを盛り上げ、発表者がただプレゼンテーションだけして、手ぶらで帰ることがないようにしたいものです。
座長であれば、事前に発表者の論文を読めるはずですから、いざという時のための質問やコメントを2、3事前に考えておけば対処できます。
2-3. 参加者が学びを得られる環境を作るスキル
2つ目のスキルとも関連してくるのですが、参加者が質問やコメントをしやすいように、自ら質問やコメントをして、きっかけを作るのも座長の役割でありスキルでもあります。
参加者の質問が長すぎたり曖昧で答えにくいものだったり、持論を展開していて質問の体をなしていなかったりするのも、よくあるパターンです。
座長がうまくまとめて質問をわかりやすく言い直したり、質問の体をした持論を、質問の形に持っていく質疑応答セッションのマネジメントをするスキルが必要です。
参加者の質問やコメントの要約、パラフレーズは、定型文で対応できないことがあるので、少し高い英語力が必要になってきます。
それでも、英語表現が高度なものである必要はなく、専門分野に対する理解力が高ければ、不明瞭なコメントや質問をわかりやすく本質的なものに変換することができるでしょう。
それさえできれば、質問や説明の英語はシンプルに簡単なものでもOKです。
3. 国際学会の座長が即使える!英語フレーズと司会進行のコツまとめ
まとめると、
・座長に求められているのは、高い英語力や完璧な英語力ではない
・座長の最も大事なスキルは、演題や質問、コメントをまとめて、いい具合にスムーズにセッションを進行させることである
・上記を行うのに必要なのは、シンプルな必須英語フレーズだけで最低限の役割は果たせる
このページでは、一般的に紹介されている国際学会の座長英語フレーズよりもかなり削ぎ落として、最低限必要なものに絞って紹介しました。
他にも色々と使えた方が良い英語フレーズはあります。でも、まずは欲張らずに基本をしっかりマスターして、自信を持ってセッションを司会進行できるようにしましょう。
繰り返しになりますが、分かっただけではできるようにはなりません。座長を務めるにあたってクリアで伝わりやすい英語で話すために、発音矯正レッスンを受けてみませんか?