一つだけ、どんなレベルや目的の人にも言えるのは「単語は覚えましょう」ということです。
単語は、学校の試験勉強目的の英語と違って、見て意味がわかる、スペルがわかるだけではダメです。
大人の英語は、会話したり、聞き取ったりできるようになるために勉強する人が大半だと思います。その場合、聞き取れて、自分でも声に出して通じる発音で覚えないと努力の効果が半減以下になってもったいないです。
では、どんな単語を覚えればいいのか。それは、人によって違います。
それでは話が終わってしまうので、大半の大人に当てはまる提案をします。
TOEICの700点台後半をコンスタントに取れるような単語力があると、海外旅行とか、仕事とか、外国のお友達との用事系のやりとりでそこそこコミュニケーションが取りやすくなります。
なぜ700後半かというと、最近のTOEICは単語の意味がうろ覚えだとこのレベルのスコアは取れないからです。700後半がコンスタントに取れるということは、出てくる単語をある程度、音から意味まできちんとわかっているだろう、ということで目安にしています。
TOEICは外資系企業の人とか、海外の企業相手にビジネスをする人だけが使う特殊なビジネス英語が出てくると誤解している人が大変多いのですが、それは違います。
例えば
「いつお会いできますか?明日、折り返し連絡します。」とか、
「今日、あなたが参加するって知りませんでした。彼が具合が悪いので代わりに来たんですよ。」
というような、全くもって普通の会話で使えそうなものばかりです。

もちろん、そうでないものも出てきますが、大半のものは応用すれば様々な場面で使えるとても便利な英語ばかりです。
一般的な英会話ができるようになるための単語や英文というと範囲が広くて曖昧すぎて、できるようになったという実感が持てるまでかなり時間がかかります。
まずはTOEICのように、用事を済ませるための英語、と目的がはっきりしていて、出てくる範囲も現実的で限定的なものを対象に覚えていくと、できるようになった実感を持ちやすいので、学習へのモチベーションが続きやすいというメリットがあります。
英語を勉強すると言っても、どこから手をつけていいかわからず、旅行や、日本語が話せない知人・友人と用事を済ませる系のコミュニケーションを取れるようになりたい、という人はTOEICに出てくる単語や英文を、700点後半を取れるレベルを目安に勉強するのがおすすめです。
個人的な人生とか社会の問題や出来事について自分の意見や感情を表すような英語は、この土台ができてから、あるいは同時進行でやりましょう。TOEICが高得点になっても、この辺りの英語は全く別物なので別にやる必要があります。そして、これは個人の社会的位置づけや、性格によってカバーするべき単語や表現、トーンが全く異なるので、個別でないとお薦めができません。
メントール英語発音教室でレッスンを受けている方には、私が勝手にこの辺を考慮して、英語発音レッスンの前後や最中に色々お薦めしています。もし、もっと色々勧めてほしい人は遠慮なく聞いてください。