「子供のうちから英語を学ばせると、ネイティブのような発音が自然と身につく」
こんな言葉、最近よく耳にしませんか?
この“英語早期教育優勢論”は、今やすっかり有名な説となりました。
特に3月・4月の新学期シーズンになると、書店でも「子供の英語教育」や「早期教育」関連の特集が目立つようになりますよね。
この記事では、まずインターネットでよく見かける一般的な主張を紹介しつつ、筆者が実際に大人の発音矯正や子供の英語教育に関わってきた経験から、知っておいてほしい注意点や現実的なアドバイスをお伝えします。
最後までお読みいただければ、「英語は早く始めればいい」という思い込みに惑わされず、自分やお子さんにとって本当に効果的な英語学習方法を見つけるヒントになるはずです。やや長文になりますが、実践的な内容なのでぜひご活用ください。
- 子供の英語教育に関心がある方
- 「英語の早期教育は必要ない」と考えている方
- 子供の英語学習で悩んでいる方
- 子供の頃に英語教育を受けなかったことをコンプレックスに感じている大人
- 大人になってから英語力を効果的に身につけたい方
早期英語教育の“真実”とは
どんなキーワードで検索しても、表示される情報の傾向は大きく変わりません。たとえば「子供 英語教育」「早期教育 英語」「英語 発音 ネイティブ」などで検索すると、似たような記事が並びます。
検索結果の順位は「正しさ」や「効果」ではなく、「検索回数」「閲覧時間」「信頼性(ドメインパワー)」など、Googleが定める評価基準によって決まります。
ネット検索でよく見かける英語教育の人気情報や見解には確かに有益なものもありますが、必ずしも効果や信頼性が高いとは限らないことを理解しておくことが大切です。
この記事では、子供の英語教育に関してよく見られる一般的な主張を整理して先に紹介し、その後に私が実際に英語を教えてきた経験に基づく見解を紹介します。筆者の実体験をもとにした英語教育における本質的な気づき・現実的な視点からのアドバイスと解決策はネット検索ではなかなか出てこない内容なので、ぜひ参考にしてください。
ここでの目的は、一般論を否定したり批判することではありません。
子供や大人が、実際に英語力を伸ばすために役立つ情報を伝えることです。
とてもまじめで検索には引っかかりにくい内容ですが、本当に意味があるのはこちらです。
そのため、あえて一般論を先に掲載しています。
※「すでにそういった情報は読み尽くした」という方は、一般論パートは飛ばして専門家の見解パートを読み進めてください。あえて一般論を記事に入れているのは、「検索されやすい記事」としてGoogleに評価してもらうためでもあります。

の専門家
どんな年齢や方法でスタートしても、学び方次第で英語は伸びる
もし「子供に英語を習わせるべきか」「自分は遅すぎるのでは?」と悩んでいるなら、まずは世間の声や検索結果に惑わされない視点を持つことが大切です。
「子供 英語 発音」「英語教育 メリット」「幼児 英語 いつから」といったキーワードでたどり着いた方にこそ、現実的で続けられる方法を考えるきっかけになれば嬉しいです。
英語は何歳から始めるべき?
ここでは、脳科学や第2言語習得理論の観点から、英語を始める理想的な年齢やその根拠、さらに年齢別の学習方法と注意点について詳しく解説していきます。お子さんの成長や興味に合わせた英語学習を考える際の参考になれば幸いです。

【英語発音矯正専門家の見解】
早く始めても動機付けや目的意識が低いと失敗するケースもある
遅くても目的が明確で方法が良ければ年齢は不利にならない
英語が重要で便利なのは間違いありません。ただ、具体的な目的や動機付けがないまま「将来役に立つかもしれないから早くやらせる」という親心で子供にやらせて必ずうまく行くわけではありません。
実際に、当事者である子供の気持ちが不在のまま大人だけ張り切って英語が嫌い、苦手になってしまった子供の例もたくさん見てきました。また、早期教育に熱心な有名進学塾の小学生向け英語プログラムなどを見ても、先行して中学校で習うことを教えたり覚えさせたりするだけで、それが小学生にとって習得可能なのか、現在の日本語力や知識や学習経験に見合うものなのかについてきちんと個別に考えられた内容ではないこともあります。
幼少期から小学校高学年までの子供は、個別に発育度合いも違うし、勉強に対する自分の型みたいなものが出来上がっていないことが多いです。日本語でも大変なのに、知識や素地がない外国語である英語を先行して勉強させるのなら、個性や現在の能力、モチベーションに合わせて個別に綿密に計画した学習内容や順番、学習量を大人がきちんと考えてデザインすることは欠かせません。
英語の早期教育は本当に必要?

【英語発音矯正専門家の見解】
年齢が低いと発音習得が難しい場合もあり、早ければできるわけではない
確かに幼少期は言語に対する抵抗感が低いとか、大人と比べると恥ずかしいという気持ちがなく、覚えたものを堂々と人前で披露するので上達しやすい、とは言われています。ただし、そうではない子供にとっては苦痛以外の何物でもない、という点に注意が必要です。
また、これも人によって異なりますが小学校6年生の後期くらいまでは舌や口辺筋肉の発達が完全ではないので、聞いたものを真似できる年齢とはいえ、舌足らずな音になるなど、英語の音の特徴を十分に再現できないことも多々あります。
でも、英語が苦手な大人から見ると「ネイティブっぽい」とか「流暢だ」という感じに聞こえることがあります。子供の英語教室の先生をやっているネイティブ教師や必ずしもノンネイティブの子供に英語を教える専門家ではないので、音の不完全さをきちんと指摘したり、直したりすることができない場合もあります。そうすると中途半端な発音がそのまま大人になっても残ってしまうことがあります。
特に、英語は筋肉と神経でできている舌や口辺筋肉を日本語の数倍も使います。
また、歯を使って出す音(th、f, v, s, shなど)もあります。
筋肉や、歯がまだきちんと発達していない年齢の子供には出せない(出しにくい)音がたくさんあります。いくら説明しても、真似させても無理なものは無理なのですが、「子供なら真似すればできる」と勘違いしてしまっている大人がいるので、ここで訂正しておきます。

だから早期開始に反対だ、と主張したいわけではありません。
将来有利な力をつけてあげるために早期開始をするのなら、「英語っぽい」「ネイティブっぽい」といった雰囲気に流されないようにすること。そして、音に関しては発音矯正の専門知識や経験を持った大人からきちんと指導してもらうことがせっかくの早期教育への投資を無駄にしないための重要ポイントであることをお伝えしておきます。
詳細はこちらの記事も参考にしてください
第2言語習得理論と子どもの脳の発達

【英語発音矯正専門家の見解】
小さい頃にやって特に害はないけど、中学に入る直前くらいに始めれば十分。
大事なのは中学英語への橋渡しと、感覚ではなく理屈も理解して応用が効く力を身につけさせること。
上記の一般論で言っていることに一つも間違いはありません。ただ、いくつか注意が必要なキーワードがあります。
・「幼児期は英語に対する心理的ハードルが低い」
→ハードルも低いけど、興味も低い場合もあります。特に、その子供の家庭で両親や大きい兄妹、近い関係にある大人が洋画や洋楽、海外ドラマなど英語のコンテンツが生活の一部、文化の一部になっていない場合、自然に興味を持つきっかけがあまりないので、結局市販の子供用英語教材を購入することになります。教材に興味がある間は興味を示して一瞬できるようになりますが、自分で意識してコンテンツを選べる年齢になるまで続かない可能性がある点にも注意が必要です。だからダメだと言っているわけではなく、成長してからも自発的に興味を持ち続けられるような環境を計画的に与えましょう、というのが私の提案です。
我が家の場合、子供のためというわけではなく、中身が半分アメリカ人のような状態だった父の趣味でハワイアンからジャズまでさまざまな英語の歌が流れていたので、英語らしいリズムや曲調は自然にインストールされ、姉も私も洋楽を中心に聞くようになりました。弟だけは何故か邦楽寄りなのが不思議ですが(笑)。
さらに私は小学校4年生頃から、2つ年上の姉の影響で洋楽ポップスとロック(ヘビメタ)の英才教育を受けたため、海外アーティストのインタビュー番組なども繰り返し見ていて、(もちろん英語はわからないので字幕で理解)洋楽、洋画は自然と私の一部になって英語力アップに大貢献してくれました。英語教育をするための英語の絵本やアニメ、英語の子供向けの歌などは一つも聞かされたり読まされたり見せられたことはありません。
・「アクティビティを通じて、英語表現を感覚的に身につけることができます」
→その一瞬は身につきますが、やはり中学校あたりで勉強として英語に取り組むようになるまでしっかりこの活動を続けないと、すっかり忘れてしまうので気をつけましょう。また、お遊戯のようなアクティビティが嫌いな子供にとっては苦痛以外の何者でもないので、きちんと子供の個性を見て選んであげましょう。
私はそもそも日本語だろうが英語だろうが、子供じみたお遊戯みたいなものが大嫌いでした。
小さい頃に行っていた教会学校で「アブラハムと七人の子」を歌いながら踊らされた時には3秒で嫌悪感を覚えて泣きながら輪から外れたことを今でも鮮明に覚えています。両親が私を英語で遊ぶ子供スクールみたいなものに入れないでくれたことは、人生最大の感謝と言っても過言ではないくらいです。英語でお遊びなんてさせられたら、私は今頃完全に英語アレルギーで鎖国を決め込んでいた自信があります。逆に、遊びの英語ではなくて子供でもしっかりストーリー性がある海外の物語を日本語で繰り返し見せてあげて、大きくなってからラダーシリーズの英語本で読むとか、映画を字幕付きで見せるなどすると記憶に残るだけでなく、単語の習得にも役立つのでおすすめです。私の場合、それは小さい頃繰り返し見せてもらった「マイフェアレディ」「サウンドオブミュージック」「メアリーポピンズ」など不朽の名作でした。バーネットなど海外の児童文学も好きなので、「小公女」「小公子」「秘密の花園」「あしながおじさん」なども。日本語の本、英語の本、大人になってからは映画、ミュージカルなどで繰り返し見て私の英語力や英語文化理解の大事な力となってくれています。
小さい頃に日本語でしっかりストーリーやセリフ、場面を覚えて大人になってからそれを英語で見たり聞いたりしているので、覚えるのが早いししっかり定着してくれました。大事なことは、小さい頃からしっかり海外の名作を子供に日本語でもいいからインストールしてくこと。楽しいもの、好きなものとして記憶や経験を残すことです。両親が好きな洋画と洋楽、海外ドラマは子供の英語教育最強ツールです。
こちらも参考にしてください。

英語学習で気をつけたいポイント
子供に英語を無理なく楽しく続けさせるためのポイント

【英語発音矯正専門家の見解】
楽しいだけでは続かないし得られるものも少ない
子供=楽しいものが好き
楽しい=続けられる
と思いこんでいませんか?
英語がいくら楽しくても、所詮遊びのたのしさには敵いません。逆に多少大変でも、英語をやる目的意識が明確で高ければ、乗り越えられます。楽しく楽になんとなくできてしまったものより、工夫や苦労を乗り越えて達成し、手に入れた力の方がはるかに持続性や喜びが多かったのではないでしょうか?
子供だから楽しく気楽にした方が良いという思い込みを一度捨てて考えてみてください。
・「親子の会話の一部に簡単な英語フレーズを取り入れる」
→私個人の見解なので意見はわかれますが、これは私なら絶対に徹底的に避けます。英語混じりのヘンテコエセバイリンガルになってしまい、日本語で言えば良いもの、日本語で表現できることを安易に英語で言う悪癖がついてしまうからです。
特に子供のうちは、日本語の会話ではしっかり、正しい日本語の用法を覚える方が優先です。私は周りに英語の方が得意になってしまった(あえてネガティブに「なってしまった」と表現します)英語生活が長い日本人が何人かいます。こういった人々は日本語が微妙に変ですが、相手の気分を害さずに間違いを指摘するのは至難の業です。だから指摘しないので、一生そのままです。いくら英語が上手でも、日本語が間違っていたりカタカナ語混じりの日本語だと知的レベルを疑われてしまいます
これは単語の例ですが、最近のグランパが、、とかグランマが、、のような会話も妙な感じだし、大人が「リマインドしたいから全員にメールをフォワードしてくれる?」のような話し方をしていたらどう思いますか?
私は特に英語がかっこいいとは思っていないので、この人はきちんと日本語を使いこなせないのかな?と思ってしまいます。「忘れないように全員にメールを転送してくれる?」と言えば済む話です。
外国っぽくてかっこいいと思う人もいるのかもしれませんが、、。子供のうちからこのような悪癖をつけると、大人になってから直すのは難しいでしょう。それがおかしいという感覚がないからです。技術的に直すことはできますが、本人がおかしいと思わない限り、直ることはありません。
私は個人的にインバウンドという単語も可能な限り避けています。訪日外国人または訪日観光客で十分用が足りるからです。ダイバーシティも使いません。多様性の方が明確に意味がわかるからです。
子供の英語発音と英語教育の注意点まとめ
- 早く始めても動機付けや目的意識が低いと失敗するケースもあり、遅くても目的が明確で方法が良ければ年齢は不利にならない
- 年齢が低いと発音習得が難しい場合もあり、早ければできるわけではない
- 小さい頃にやって特に害はないけど、中学に入る直前くらいに始めれば十分で、大事なのは中学英語への橋渡しと、感覚ではなく理屈も理解して応用が効く力を身につけさせること
- 第二言語は第一言語以上のレベルになることはない。まずは日本語を優先すべし
- 楽しいだけの英語では続かないし得られるものも少ない
日本語も出来ないのに英語をやっても仕方ない、という論を曲解して英語から逃げる理由にしてしまう大人がいますが、それはあまり賢いやり方とは言えません。
大事なのは、子供が小さい頃に大人から見るとペラペラ風の英語を身につけても、それは第一言語である日本語のレベルを超えることは絶対にない、ということです。
良かれと思って日本語が確立しないうちに英語ばかりやらせて、どちらも中途半端になってしまったバイリンガル教育の被害者も少なからずいます。
バイリンガル教育が悪いのではなく、間違った順番や方法でやったことが問題なのです。
一生涯、英語をメインにして生きていく覚悟や環境があればいいのですが、そうでないのならまずはきちんとした日本語力の上に英語力を追加する、という順番を忘れないようにしましょう。
特に、自分の気持ちや考えをしっかり言語化できることは心の安定につながります。そのために、確固たる第一言語の力は必須です。また、子供の真似能力や、楽しさだけに頼るのではなく、適宜、きちんと教えたり修正したり子供の能力や癖を見抜いて最大化させることができる専門家の手を借りて、身につける内容の質を大人がしっかりマネジメントしましょう。大人になっても通用する英語力を子供に与えたいのなら、これが必須条件です。
少し長く厳しい意見も入りましたが、お子さんの英語力を真剣に考えている真面目な大人の方の参考になれば幸いです。
あまり小さいとお受けできませんが、ご相談は小学校5年生からでしたらお受けできるので、興味がある方は、まずはお問合せからご連絡ください。
こちらもぜひお読みください。






