2024年3月10日に開催された96回目のアカデミー賞(通称オスカー)授賞式で、受賞者の俳優、ロバート・ダウニー・Jrが、ノミネーターで昨年受賞者のキー・ホィクァン(ベトナム系の俳優)をステージ上で存在しないかのような扱いをしたとして、一部ネットで「人種差別だ」と騒がれています。

いわゆる「炎上」と言われる状況と見ても良いでしょう。少なくとも、日本ではそのように一部ネットでニュースになっています。

こちらの記事で詳細を書いたのでここでは割愛します。

海外での日本に関するニュースも同様ですが、日本での海外ニュースも、一部の情報が大袈裟に誇張されることが多く今回もSNSでの日本人のコメントに違和感を覚えた部分がありました。

そこで、海外ではどのように騒がれているのか、色々と情報を探してみました。

この記事では、私なりに英語情報から得た内容をまとめて紹介します。日本のメディアで出てくる見解とはかなり違うと思うので、ぜひ最後まで読んでみてください。
炎上に関する英語表現も紹介します。

アメリカでロバート・ダウニーJr.の態度は炎上していない?

日本のメディアではロバート・ダウニー・Jr.のアジア人差別的態度が炎上しまくっているというのが主な論調だし、私がみた授賞式の動画へのコメントも非難が大半を占めていたので、昨日の時点ではそう思っていました。

でも、ロバート・ダウニー・Jr.の人格をチェックしようと、彼の過去のインタビュー動画や他の業界関係者からの評価を探していて出てきたのが、こちらの動画。MSNBC Reportというアメリカのメジャーなニュース番組での報道です。

‘Oppenheimer,’ Emma Stone, Cillian Murphy win big at Oscars

当然、炎上のことが扱われると思ったら、まるで何も起きてないかのようにキー・ホィクァンへの無視シーンには全く触れていませんでした。

・アジア人や一部のアメリカ人ではない人達が過剰反応している
・アメリカ人の差別があったことは気づいているけどなかったことにしてもみ消した

このどちらかなのではないかと思いました。

そこで、他の主要なメディアの報道も見てみましたが、やはりどのメディアもこのシーンについては全く触れていませんでした。

この件が本当に意図的なアジア人差別だったのかもわからないし、このシーンを見て「差別だ」と思うのが過剰反応なのかもわからないし、アメリカ人(メディア)が差別を認識していながらなかったことにしたのか、それともそもそも差別とすら思っていないのかもわかりません。

真実は、第三者にはわからないのです。

ロバート・ダウニー・Jr.に対する評価も、過去15年間に遡って色々調べてましたが、概ねその困難な人生と、演技に対する努力と実力を讃えるものが大半でした。
彼は、映画監督の父親から幼少期にドラッグ中毒にされ、長年依存症に苦しんで逮捕されたり施設に入ったり出たりを繰り返してきました。が、必死の努力で今のところ断ち切った生活を送っています。
差別的な人なのかどうかはまだ調査中でわかりません。

というわけで、少なくともアメリカの主要メディアは「炎上や差別などない」という扱いにしているようです。とはいえ、こちらの記事で紹介したようにアジア蔑視、差別だと考えた人達による炎上の動きはあるので、それに関する英語表現を紹介します。

炎上するって英語で何て言う?

炎上は炎と書くので、flamingが直訳的でわかりやすいこともあってよく紹介されています。今回はもっと英語らしくて、広く使われる単語 backlashを紹介します。
backは文字通り「後ろへ」という意味で、lashは激しい打ち付けの意味があります。
というわけで、backlashは強い反撃とか反発を世の中から受けることと考えて、炎上の意味でよく使われます。特にニュースサイトなどでは、この言葉が使われるので覚えておきましょう。

炎上が結局どんな現象かと考えたら、その人の言動が「ネガティブな反応を受けた」ということなので、flamingやbacklashが思い出せなかったらgot negative reactionsと言えばOK。

その単語を知らなくても、英語で自分が言いたいことを言えるようにするコツは「結局それが何なのか」を突き詰めて考えて、近いことを知っている単語で言う臨機応変さを鍛えることです。

さらにベーシックな表現で言うなら、
I posted my opinion about xx and many people hate it. (とか didn’t like it.)
私はxxについて自分の考えを投稿したけど大勢の人がその意見を気に食わなかった。

と言うこともできます。「炎上」っていう単語がサッと出てこなくても通じるのです。

ネット、SNS、炎上関係の必須英語表現

基本の単語

  • Backlash
    炎上(名詞): 特に社会的または政治的な発展に対する、多数の人々による強い否定的な反応。
  • Controversial
    物議を醸す(形容詞): 意見の相違や議論を引き起こす人や出来事に使う形容詞。
    That’s a controversial topic.
    それって物議を醸す(意見が分かれる)トピックだよね。
    のように使います。
  • Offensive
    攻撃的な(形容詞): 誰かを深く傷つけたり、動揺させたり、怒らせたりすること。
  • Apology
    謝罪(名詞): 違反や失敗を後悔して認めること。
  • Misinterpretation
    誤解(名詞): 何かの意味や意図を誤解すること。
  • Outrage
    憤怒(名詞): 怒り、衝撃、憤りなどの非常に強い反応。
  • Boycott
    ボイコット(名詞): 罰や抗議として、(国、組織、個人)との商業的または社会的関係から手を引くこと。
  • Cancel Culture
    排斥文化(名詞): ネット、SNS、対面の関係かにかかわらず、誰かがグループ、コミュニティから追い出される現代的な形式の仲間はずれの文化。

少し応用的だけど知っておいた方が良い表現

日本語訳すると変なものもあるので、意味だけ日本語にしておきます。

  • “Taken out of context”:
    ある発言がその背景にある言葉や出来事から切り離され、本来の意味が歪められたり誤解されたりすること。
  • “Public apology”:
    個人または組織が、不正行為や過ちに対して一般大衆に行う謝罪。
  • “Damage control”:
    過ちや問題の悪影響を抑えるために取られる行動。
  • “Viral outrage”:
    ネット上で急速に広まる怒りや憤り。
  • “Social media firestorm”
    ソーシャルメディアの大炎上: ソーシャルメディア上で多くの人々が何かに対して怒りや批判を表明している状況。
  • Reputation damage
    風評被害: 誰かや何かの評判が傷つけられること。
  • Public perception
    公共見解: 一般大衆が持つ見解。
  • Social media footprint:
    ソーシャルメディア上で誰かが残した痕跡や印象のことで、その人のすべての活動、投稿、交流を含む。
  • Echo chamber:
    自分の意見を反映・補強する情報や意見にしか出会わない環境。

炎上の英語まとめと差別を避ける方法

SNSの時代、世の中で何がどのように話題になり、誰がどんな見解を持っているのか。人が聞き齧った情報をきったり貼ったりしたものでいい加減な根拠でも、声が大きい人の意見が真実かのように肥大化してしまう昨今。
自分の力で、その話題に関して当事国である国の言葉(大半は英語)で情報を取ることができると、見える景色が全然違います。

このホームページでは、旬の話題をもとに、どうやって情報を取ればいいのか、どんな視点を持てばいいのかといった大事で基本的なことをお伝えしていきます。
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ロバート・ダウニー・Jrの人格については引き続き調査し、まとまったらまた記事で紹介します。

自力で幅広い情報を集められるようになると、デマ情報に振り回されずに済むようになります。グローバル社会では、自分の見解と情報を持ってはっきり意見を言わないと相手にされません。はっきりしない態度がまた差別の原因にもなります。差別をキッパリはねつけて楽しく外国の人ともやり取りできるようになりましょう。

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